福田首相の辞任に寄せて
特にこれといった感慨も無いのですが、一応書いておきます。
2008年9月1日夜、福田首相が突然の辞任会見。昨年の安倍首相の電撃辞任を彷彿とさせる辞任会見となりました。
会見の前半では「困難な状況下での政権スタート」「積年の問題の処理に忙殺」など現状への愚痴を延々と語り、その後「民主党が言うことを聞かない」とねじれ国会を批判、そして最後は記者の質問に対する逆ギレで会見を終了しました。「これまで誰も着手しなかったことを国民目線での改革に着手した」と自己満発言をする一方で、無責任な辞任と政治空白に対する反省やお詫びは全く無し。
「立つ鳥跡を濁さず」という日本古来の美徳はどこへやら。逆ギレもさっそくあちこちでネタにされてますね。
会見でねじれ国会と野党の抵抗を批判したのは、完全に筋違いというものでしょう。参院選で自民が大敗した時点で、民意は自民党政権に対してノーを突きつけたのです。ねじれによる政治の停滞を生んでいる原因は、参院選で参院第一党になった野党ではなく、その後も解散総選挙を行わずに衆院第一党の座にしがみついている自民党です。
なぜさっさと解散総選挙を行わないのか、今はただそれだけが不満です。政治は一政党の政権維持のためにあるのではありません。「いま選挙をしたら負けるから選挙をしない」というのは、根本的に考え方が間違っていると思います。
日本は民主主義の国です。衆院と参院でねじれが生じるのも、政権与党が入れ替わるのも、多様な政治的価値観を認める民主主義のシステムにおいては、極めて自然なことなのです。むしろ、一つの政党が独裁に近い形で長期間政権を動かしてきたことの方が、民主主義においては不自然なことだったのです。
・・・なんて、ちょっとだけ熱く書いてみましたが、結局は「特にこれといった感慨も無い」というのがやはり正直な感想なわけでして。
昨年の安倍首相辞任の際に内田樹がブログに書いた以下の文章が、今回も全くそのまま当てはまるのが、なんともおめでたいというか、日本って平和だなあと改めて感じたりしちゃうわけです。
首相がこのような理由でこのような時期に辞任し、後継首相選びで与党内が大混乱しているにもかわらずまったく社会不安が起こらず(辞意表明直後に株価は急騰したのである)、日本の政治的空白が国際社会秩序にほとんどネガティヴな影響を与えないということはわが国の社会的インフラがいかに安定しており、市民がいかに政治的に成熟しているかを証し立てている。
政治家が無能で、官僚が腐敗して、メディアが痴呆化しているにもかかわらず日本社会がアナーキーへ転落するであろうと悲観している国民はほとんどいない。
これはほとんど奇跡といってよろしいであろう。
これほど安定した国民国家を世界史は知らない。
豊葦原瑞穂国の弥栄を言祝ぎたい。
なんだかなあ(苦笑)

![[2009年]謹賀新年](http://farm4.static.flickr.com/3107/3153150916_e8448a4526_m.jpg)








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