学会発表@地球化学会

地球化学会年会に初参加・初発表してきました。

地球化学会の太陽系小天体セッション座長の方から招待講演を頼まれ、初めて地球化学会に参加してきました。知り合いが数人しかいないという完全アウェーの中、最初はどうなることかと思いましたが、無事に発表も終わり、有意義な質問・コメントも多数いただき、とてもよい学会発表になりました。みなさん、ありがとうございました。

最近は以前ほど異なるコミュニティに顔を出しまくったりしていないので、久しぶりに新しい環境で新鮮な議論ができて楽しかったです。やっぱりいろんなところに出かけていって、新鮮な刺激をたくさん受けるのは重要ですね。

なお発表資料は、学会発表のページからご覧になれます。


午前中に自分の発表セッションは終わったのですが、夕方18時から「キャリアパス」セッションがあるということで、遅くまで残ってこのセッションにも参加してきました。

が、残念ながら正直微妙なセッションでした。。

前半は、様々なキャリアパスを辿られた3人の女性研究者による講演。後半はそこに別の3人の研究者・先生を加えてのパネルディスカッション。セッションの形式としては、うまくいけばかなり面白いものになるはずだったのですが・・・。


前半の講演を聴いていると、結局「理想」は研究者になることで、その夢が叶わなかった人は「現実」を見て他のキャリアパスを模索しましょう、って感じになっていて、それはやっぱりどうかと思いました。優秀な人材はアカデミックな世界で抱え込んで、それ以外の”余った”人材はしょうがないから社会で雇ってあげて、という空気をどうしても感じてしまいます。

だったら最初から博士の数を減らして、研究者として優秀な人材を集中的に育てればいいだけの話なわけで。過剰生産しておきながら、余った分をどうするかなんて騒ぐのはそもそも変な話なわけです。

まあもちろんそこには”大人の事情”があって、単純に博士の数をみんなで減らしましょうってわけにはいかないのでしょうが、それならちゃんと「優秀な人材を社会に送り出す」こと、および「博士号取得者が必要とされる社会を作る」ことを真面目に考えなきゃいけないと思うんですよね。個別具体的なキャリアパスの例をたくさん提示して、じゃあみんながんばってね、と言ってるだけではそろそろまずい気がしています。今はとりあえず対処療法的にこうした方針を取らざるを得ないのはわかるのですが。。

ってか、こんなことグタグタ言ってるうちに学生の方が先に博士号に見切りをつけて、「あんなの取っても意味無いからさっさと社会に出よう」ってことになっちゃえば、まあそれはそれで一つの”博士問題”の解決にはなるのかもしれませんが。


あ、ちなみに後半のパネルディスカッションは時間がおしていて、ほとんど意味のある議論はできませんでした。どうせならこちらをメインにして、パネラーと会場とのインタラクティブな議論を楽しみたかったな。

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