深海生物学への招待 長沼毅(NHKブックス)

集中講義をしていただいた長沼先生の本です。
最近「ヘンな生き物」がちょっとしたブームになっていますが、深海に住む不思議な生き物たちのことを知るのにちょうどよい本だと思います。
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内容は一般の人にも分かりやすいように書かれているので、新書を読むのと同じような感覚で気楽に読めます。
その一方で、科学的な「トリビア」もたくさん散りばめられているので、1冊読み終えるころには結構海のこと一般に詳しくなれたりもします。

なかなかお得な本だといえるでしょう。

さて、この本で紹介されている深海生物の代表といえば「チューブワーム」です。
大きなものでは2メートルにも達する大型動物のくせに、口も消化管も肛門もないソーセージ状の奇妙な生き物。
「まるで食べることを放棄した動物」が深海にのさばっているのです。

この奇妙な深海生物のことを知り、感動し、そして身近に感じることができるだけでも本書を読む価値があるといえます。

宇宙も奥深いですが、深海も同じぐらい奥深いことを教えてくれる一冊でした。

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