国際会議でインドのハイデラバードまで行ってきました。発表スライドとインド風景を載せておきます。
Asia Oceania Geosciences Society’s 7th Annual Meeting
日時:2010年7月5-9日
今回は招待講演だったので、やや長め(30分)の発表でした。準備する時間があまりなかったのですが、とりあえず衛星形成関連の発表はこれでお終いだと思うので、なんとか無事に終わってよかったです。
さて、このAOGSはアジア・オセアニアの地球惑星科学関係の学会連合のようなものです。国際会議も今年で7回目。日本でもだいぶん知名度が上がってきました。
しかし今回のインドでの会議は、個人的にはかなりひどいものだったように思えました。
相次ぐ講演キャンセル、発表時間を守らないグズグズの講演、ガラガラの展示ブース、後半の参加率の低さ。これほどゆるい適当な学会は、正直初めてだったような気がします。
またウェルカムパーティに関しても、AOGSのお偉いさんやインドのお偉いさんたちのスピーチを延々聞かされるという、かなり苦痛なものでした。はっきり言って、あれではインドの国内向け政治的アピールの場に付き合わされたようなものです。
やはりこれではダメだと思います。せっかく回数も重ねて、少しずついい学会に成長してきていたのに、これではもったいない。
アジア・オセアニア全体の地球惑星科学を盛り上げていくためにも、もう一度根本から立て直していく必要があると強く感じました。
来年のAOGSは台湾で開かれます。もしかしたら僕もコンビーナーとして参加することになるかもしれませんが、次回はもっとカッチリとした中身のある学会にしていきたいです。
あとはインドの思い出写真と、インドについての雑感をいくつかどうぞー。
学会の registration 風景。未だかつて無いインド人率。普段はあまりインドの研究者と絡むことがないので、とても新鮮な感じでした。
学会会場はこんな感じ。部屋も小さくて人も少なくて、ちょっとしたセミナーみたいな感じ。うちの研究室セミナーの方が人が多い。。
ポスター会場。A0サイズの布(?)に印刷したポスターがありました。あれだと折りたたんで持ち運べるので便利。でも特殊なプリンターでしか印刷できないんだろうなあ。
ウェルカムパーティの様子。人が多すぎて何がなにやら。この後お偉いさんたちのスピーチが延々と・・・。
ハイデラバードの旧市街。人と車がわずかな隙間を縫うように走り回ってます。排気ガスと土埃とハエがすごい。
タクシー代わりのオート三輪、通称「トゥクトゥク」。街中いたるところを走ってます。
唯一(?)の観光名所「ゴルコンダフォート」。昔の要塞後です。あちこちにいろんな仕掛けがあって、ガイドさん(有料)がそれをひとつずつ説明してくれたので結構楽しめました。
インドと言ったらやっぱりカレー。ほとんどの食事をホテルのレストランで済ませましたが、どれも美味しかったです。お腹も壊さなかったし、食事に関してはなかなかいい感じの毎日でした。
最後に、学会とは関係無いですが、インドに行って「貧富の差」と「英語の壁」を強く感じたので、それについて少しだけ。
僕たちが泊まったホテルはいわゆる「高級ホテル」だったのですが、そこから一歩出ると一気にスラム街並の貧しい街並みが広がっています。そのためホテルの周りには二重にバリケードが張られていて、ホテルの入り口には銃を持ったガードマンが立ち、中に入るまでに厳しい手荷物検査を受ける必要がありました。物価もホテルの中と外では10倍ほど違ったようです。
日本ではこういう圧倒的な貧富の差を感じる場所はそうそう無いので、とても新鮮に感じました。
日本の戦後復興・高度経済成長とはまた違った、バランスを欠いたひずみの大きい経済急成長の現場を見たような気がします。
それから英語に関してですが、予想していたとはいえ、非常にインド訛りが強くて大変でした。ほとんどまともなコミュニケーションが取れないレベルの訛りです。いくら国民全体が英語を使えるとはいっても、これほど強烈な訛りを持った英語では、「世界中の人と話せる」という英語の強みがあまり活かせないと思います。
僕自身、いろんな訛りを持った英語を聴き取る英語力もつけておきたいところですが、それとともに日本人訛りの英語にならないよう気をつけねば、と強く感じたインド英語体験でした。
ちなみにインドのハイデラバードに関する情報はネット上にもあまりありません。やっぱりマニアックな地域ですからね。
もしハイデラバードに行かれる方がいらっしゃいましたら(あんまりいないと思うけど)観光等ちょっとはアドバイスできるかもしれないので、コメント欄にでも書いてくださいね。
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