個人的なメモです。
「格子法による3次元ジャイアントインパクトシミュレーション」
*月形成*
過去には親子説・兄弟説・他人説など →現在はジャイアントインパクト説が主流
円盤から月を作るのは衝突の時間に比べて非常に長い
→とりあえず円盤を作るシミュレーションがなされてきた
シミュレーション手法
粒子法:ラグランジュ的、粒子が多いほど高解像度(SPHなど)
格子法:オイラー的、全グリッドで等解像度
SPH法の特徴
各粒子がある広がりを持っており、それらの重ねあわせで全体を表す
最近のGIシミュレーション:10^4-10^5個の粒子で計算(10^19kg, 100km半径の球)
高密度領域に粒子が集中、高解像度
円盤形成領域は全体の数パーセント
さらに粒子の広がりは中心星の半径程度
→円盤の細かい構造が表現できない
相変化の際に気体から急に半径100kmの固体が作られてしまう
以上の問題を格子法で解決しよう
*格子法でのGIシミュレーション*
Wada, Kokubo & Makino (2006)
円盤部分の解像度はSPH法の10-20倍
放出物の物性が重要であることが判明
気体だと、、、スパイラル状の衝撃波によって角運動量が減少し、物が中心星に落ちる
固体だと、、、円盤が形成できるかも
問題点:状態方程式の現実との対応が悪い
WadaEOS
高温で理想気体、低温でポリトロープ
TillotsonEOS
低圧化で固体衝撃波をよくあらわし、高圧化でThomas-Fermi limitに近づく
*本研究の目的*
3次元ジャイアントインパクトシミュレーションのコードをCIP法を用いて構築
状態方程式にはTillotosonEOSを使用
Wada et al. との比較を行う
#新しくCIP法を用いてコードを作ることそのものに意味がある
*CIP法の利点*
数値拡散が少ないので少ないメッシュで計算可能
→計算時間を減らせる
大きな密度差があってもよい精度で計算可能
→衝撃波に強い
保存保証型CIP法を用いる
自己重力項の計算にはFFTを用いる
*テスト計算*
衝撃波管問題
自己重力による球の収縮
#うまくいっているのかよくわからん
*ジャイアントインパクトの計算*
こっからは修論の結果と同じ
そもそも移流の計算自体がうまくいっていない
コードを直さないと今の段階ではどうしようもない
#現在コードを修正中とのことなので、その結果を待ちましょう
*今後*
Wada et al. との比較
SPH法との比較
並列化
コア・マントルの2層モデルの作成
→巨大衝突現象の問題に幅広く適用
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