日経BPさんが東大の理学部の特集号を作られるということで、東大理学部博士課程の現状について座談会形式の取材を受けてきました。基本的に高校生や駒場生、あるいは他大学の学部生をターゲットにした「東大理学部宣伝本」という位置づけらしいので、ひたすらポジティブな面を強調する感じの座談会でした。
#そういう意味では、人選は大正解でしたね。僕以外のPD・D1の方たちも超ポジティブでしたし。
しかし一方で、実際にはそんなに甘くはないよ、というのが最近の流行りだったりもします。「高学歴ワーキングプア」なんて言葉も話題になって、大学院の学生、特に博士課程の学生に対しては悲観的な話が多いですし。卒業しても就職率5割以下とか、1割は自殺 or 行方不明とか(参考:「高学歴ワーキングプア」(水月昭道))。ちょっとシャレにならない状況になってます。
#でもそれでも、やっぱり研究は面白いし、楽しいんですよね、困ったことに。
こんな悲惨な現状で強く研究者の道を勧めるのも正直どうかとは思いますが、まあ、あえて若者に対してネガティブキャンペーンをやってもしょうがないですし、そこはポジティブに行きましょう!ってことで、今回の東大理学部特集号が出版されることになったようです。
そう考えると、結局僕の言いたいことは「惑星科学を楽しもう!」に一通り書かれてあったり。(←よかったらリンクを辿って読んでやってください)
あとは日経BPさんが今回の座談会の内容をどのような感じで編集(創作はいいけど捏造はやめてね 笑)してくれるか、そこが楽しみですね。来春5月頃に出版される予定ということでしたので、またその際にはこのブログで紹介しまーす♪
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それにしても、これからは大学側もこうした「宣伝」をいろんなところでやっていくことになるんですかね。本来的にはもうちょっと研究者自身の内側からの欲求に従った形で、研究者と社会との繋がりが広がっていくのがベストな気もしますが、そんなのをのんきに待ってたら大学の方が先に立ちゆかなくなっちゃうのかなあ。せめて東大ぐらいはのんびり構えていてもいいと思うのだけれども・・・ま、いっか。
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