ほらね、言ったとおりでしょ (^^)
今週号の Nature に「火星の半球二分性は衝突起源である」という論文がまとめて3本掲載されました。
・Jeffrey C. Andrews-Hanna, Maria T. Zuber & W. Bruce Banerdt, The Borealis basin and the origin of the martian crustal dichotomy
火星の半球二分性の境界位置を調べた結果、境界は楕円形をしており、この特徴は巨大衝突によって最も明瞭に説明されることがわかった。
・Margarita M. Marinova, Oded Aharonson & Erik Asphaug, Mega-impact formation of the Mars hemispheric dichotomy
火星の半球二分性を再現する巨大衝突の条件を調べた結果、衝突天体が火星と交差する軌道内に存在していた時期、および衝突角が、予期される範囲と一致することがわかった。
・F. Nimmo, S. D. Hart, D. G. Korycansky & C. B. Agnor, Implications of an impact origin for the martian hemispheric dichotomy
高解像度の二次元軸対称流体コードを用いて巨大衝突をモデル化した結果、火星地殻や火星隕石の観測事実が説明でき、また地球での月形成と同時期に火星での巨大衝突が起きたことが示唆された。
僕は以前の研究で、(別の研究からの implication としてですが)火星が巨大衝突を経験していることを主張していました。
さらに本研究では、Hf-Wシステムを用いて火星の形成過程についての計算も行った。その結果、火星も1度は巨大天体衝突を経験している可能性があることが示唆された。このことは、火星が原始惑星の生き残りであるという現在の常識を覆すものであり、火星の形成過程や火星の大気の起源について再考を促す結果である。
自分の主張をサポートする結果が出ると、やっぱり嬉しいものですね♪
おお〜〜!
まさにキターーー!!ですねええ。
自分の学説がまた一歩明確になっていくのは
研究者として本当にうれしいことですね〜!
>かき〜
以前、自分の観測の論文の結果が追観測で否定される(いやまだ完全に否定はされていないことになってるけど)ということがあったので、今回は特に嬉しいよ。
火星に関しては氷の採取も行われてるし、今後しばらくは新しいニュースが続くと思うので要注目!
おめでとうございます。
火星ネタはなんか、ホットですね。
あと、こんな議論があること自体、初めて知りました。
夢が膨らみます。
>のまさん
ありがとうございます!
火星はまだまだ面白いネタの宝庫です。
今後もNASAが次々と新しい成果を発表していくと思いますので、どうぞお楽しみに!
(↑本当はNASAだけじゃなく日本のJAXAにもがんばってもらいたいところですが ^^;)