惑星形成論をテーマに講義を行います。前半は惑星形成過程の基礎物理について説明し、原始惑星系円盤内の特徴、ダストから微惑星への成長、そして惑星の形成までを追います。後半は太陽系外惑星の形成も含めた “汎惑星形成論” について、最新の研究成果および現在進行形の研究内容に関する話題を紹介します。
到達目標は以下のとおり:
(1) 惑星形成過程の基礎物理を学び、その概要を理解する。
(2) 課題(論文読解・発表)に対して自主的に取り組むことにより、研究活動の基礎としての論文読解のトレーニングを行う。
(3) 最終的には、自分で研究テーマを見つけ、方法論を見いだして研究を推進していく能力を養う。
授業計画等の詳細については PandA の該当ページをご覧ください。
*参考書*
惑星形成論に関する教科書・参考書を紹介します。以下に挙げた参考書はいずれも私の部屋に置いてあるものなので、気になる本があったらどうぞ見に来てください。
惑星形成論に関する日本語の標準的な教科書。というか、これ以外にはまとまった日本語の教科書はほとんど無いのが現状。ただし誤植がかなりあるので注意。
惑星形成論に関してコンパクトにまとめられた教科書。詳細を省いてある部分も多いので、上記教科書を読む前の入門編としてひと通り目を通しておくとよい。極めて表面的ではあるが、惑星形成に関する Population Synthesis(いわゆる Ida & Lin モデル)についての説明が書いてある点は貴重かも。
惑星形成論に関する英語の標準的な教科書。やや円盤よりではあるが、丁寧な記述でよくまとまっており、惑星形成論を勉強するうえで必携の一冊。
現在の惑星の姿やそれらの起源について、さらには系外惑星も含めた生命を宿す惑星の形成理論について、数式は一切使わずに、たくさんの図や身近な例えなどを用いてわかりやすく解説しています。
詳しい内容は以下の記事をご覧ください。
http://sasakitakanori.com/archives/4561