赤と黒 スタンダール(岩波文庫)

長かった。
ひたすらに長かった。
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大河ドラマ1作品を見終えた感じです。
でもその分、読み応えたっぷりのいかにも古典らしい古典を読んだ満足感はあります。

この壮大なストーリーをひと言で無理やりまとめるなら、悪の恋愛術の教科書、いやガイドブックといったところでしょうか。
もちろん内容は恋愛に限らず、当時のフランスにおける階級社会内での立志伝的要素、さらには読者に対する思想的な呼びかけまで含む盛りだくさんのものとなっていますが、そうは言ってもやはりフランス文学、主人公のジュリアン・ソレルと2人の女性を巡って繰り広げられる恋愛劇こそがこの作品のメインディッシュでしょう。

「生きた、書いた、愛した」という墓碑銘を残したことでも有名なスタンダール。(フランス人の鑑ですね)
ぜひ本作品でその哲学の神髄を味わい尽くしましょう。

さてこの「赤と黒」は様々なテーマを扱った作品ではありますが、物語が十分な長さを持っており、かつくどいほどの心情描写によって展開されていくので、誰でも簡単にジュリアンの世界観・恋愛観にどっぷり浸ることができます。
そういう意味では安心して読める名作だと思います。
やはり長い間読み継がれる作品というのは、読者を虜にする力を持っていますね。

ただ、その重厚さが逆にこの作品を読む上でのネックになっているのも事実でしょう。
僕もなんとか最後まで読み切りましたが、正直けっこう疲れましたし・・・。

「罪と罰」や「戦争と平和」などの超巨編ロシア文学をサクサク読んでた高校生の頃が懐かしい。

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2 Comments

  1. 俺も最近(といっても半年ほど前)に読んだよ。
    ジュリヤンの恋愛感に共感できるところが多かったせいか(←これはこれで問題?w)、結構サクッと読めました。
    確かに当時のフランスの時代背景をある程度理解していないと、面白さが半減しちゃうね。
    とは言いつつもさすがスタンダールといったところでしょうか。

    トルストイはまだ手つけずです・・・w

  2. >リーダー
    フランス人の恋愛観に共感できるとは、さすがリーダー。
    危険な男だ(笑)

    トルストイやドストエフスキーは、やっぱり若い頃だったから読めたようなところがあるんだよね。
    今から読めと言われてもほとんど苦行になりそうで・・・。
    本当は再読してみたいんだけどねー。

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