時間学の構築 V 宇宙と時間

山口大学の時間学研究所が監修している「時間学の構築」シリーズの第5巻「宇宙と時間」が出版されました。宇宙の様々な現象や歴史について、「時間」というキーワードのもとに多様な視点から解説されています。

私は第4章「地球が『生命を宿す惑星』になるまで」を執筆しました。地球の形成と初期進化に関わるさまざまなイベントとその時間スケールを紹介し、地球の独自性をさまざまな時間軸の中で相対化しようとする、新しい「時間学」の方法論についても簡単に提案を行っています。

時間が生まれ、時間が流れる。時間を測り、時間を使う。天体観測から暦を生み出し時計に追われる我々が、今、ここに生きていることと、宇宙の時間との不思議な調和へと想いを馳せさせる素敵な一冊です。ぜひたくさんの方に読んでいただけると嬉しいです。

時間学の構築 V 宇宙と時間
出版社:恒星社厚生閣
編集:山口大学時間学研究所
ISBN-10:4769917015
ISBN-13:978-4769917014
発売日:2024/04/22

##########目次##########

序章 『宇宙と時間』 嶺重 慎
第1章 宇宙の始まり 齊藤 遼
コラムⅠ 宇宙における時間の矢 早田次郎
コラムⅡ 宇宙の一番星 細川隆史
第2章 宇宙の物質進化 諸隈智貴
第3章 星・惑星の形成と太陽系の起源 廣田朋也
第4章 地球が生命を宿す惑星になるまで 佐々木貴教
第5章 地球の歴史と生物の進化 大路樹生
コラムⅢ 太陽と地球の将来 浅井 歩
コラムⅣ 系外惑星のハビタビリティーと時間 藤井友香
コラムⅤ 地球外文明探査と文明の存続時間 高橋慶太郎
第6章 世界の終わりに誕生する時計と新しく始まる世界 馬場 彩
第7章 ブラックホール 井上 一
コラムⅥ タイムトラベルの理論的探究と最新の天文観測から切り開く可能性 森山小太郎
コラムⅦ ブラックホールの観測と時間 本間希樹
第8章 暦と時間の構築と文明史―主に日本に即して 細井浩志
第9章 時間計測精度の向上がつなぐ人と宇宙 細川瑞彦
コラムⅧ 文化人類学とコスモロジー 山口 睦

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