ついに買い揃えてしまいました。
ミステリファンとして、いつかは必ず通らねばならぬ道。
いよいよ地獄の縁に足をかけました。
最近の読書日記には全くミステリ作品は出てきませんが、実は僕は数年前までかなりのミステリ愛好家でした。
クリスティ、カー、クイーンに始まり、島田、鮎川、笠井、さらには綾辻、我孫子、有栖川、法月まで、いわゆる「古典」「本格」「新本格」と呼ばれる分野のミステリをひたすら読みあさっていました。
その数、100冊を大きく超えて、おそらく180冊程度は読んでいると思います。
(もちろんまだまだ未読の名作はたくさん残されていますが)
最近はミステリに対する情熱が少し薄れてきたので、普通の小説や文学に回帰しているところなのですが、当時ミステリ漬けになっていた頃に一つだけやり残したことがありました。
それが、「日本推理小説三大奇書を読む」こと。
すなわち
「黒死館殺人事件」(小栗虫太郎著)
「ドグラ・マグラ」(夢野久作著)
「虚無への供物」(中井英夫著)
の3冊には未だ手を付けられずにいたのです。
というのも、これら3冊の存在が、ミステリファンにとってあまりにも大きなものであるため、そして、あまりにも恐ろしい作品である(という評判)のためでした。
しかし、もうそろそろ覚悟を決めなくてはいけません。
この年末、あるいは来年初頭にかけて、どこかでまとまった時間を作ってこれら日本推理小説三大奇書を味わい尽くしたいと思います。
以下、それぞれの作品の紹介文です。
「黒死館殺人事件」(小栗虫太郎著)
全体に一種異様な神秘かつ抽象的超論理が貫かれている、日本探偵小説史上最大の奇書
「ドグラ・マグラ」(夢野久作著)
本書を読破した者は、必ず一度は精神に異常を来たす
「虚無への供物」(中井英夫著)
推理小説でありながら推理小説であることを拒否する、反推理小説(アンチ・ミステリ)の傑作
僕がもし年末年始に挙動不審になっていたら、おそらくこの3冊が原因かと思われます。
そのときはどうぞ優しく見守ってやってください。
黒死館殺人事件以外の2つは読んだが、日本探偵小説史上最大といわれるならば、読まねばなるまい。
>しのぶさん
創元社探偵小説シリーズの「小栗虫太郎集」が一番入手しやすいと思います。
数作品入っているので分厚くて読みにくいうえに、文庫で1200円とちょっとお高めですが、それ以外で黒死館を手に入れようとするとプレミアがついて大変な値段になってしまってます。。