白洲正子自伝 白洲正子(新潮文庫)

白洲次郎の妻であり、青山二郎、小林秀雄、梅原龍三郎といった超一流の文人たちとも交流の深かった白洲正子の、エッセイ風自伝です。
白洲正子はいかにして「白洲正子」になったのか、その全てがここに記されています。
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幼少時から非常に恵まれた環境の中で育った彼女の人生は、ややもすれば読者の反感や嫉妬を生みかねないほどです。
しかし、あまりにも次元が違いすぎるともはや比較することすらかなわなくなってしまうものですね。
正直、ただひたすら「白洲正子的なるもの」に圧倒されるのみでした。

こういう人生もあるんだなあ、というのが素直な感想です。

普通の人にとっては常識ではない世界(例えば能や古典や骨董美術)のことが白洲正子の常識に則って語られているので、はっきり言って読んでいてピンとこないところがたくさんありました。
階級というか身分というか(一応日本ではそういうものは無いことになっていますが)絶対的な立ち位置が全く違う感じで、けっこう読み通すのが大変な本だと思います。

ただ、こういう特殊な人生を歩んでいる人なんてそうはいないので、一度ぐらい彼女の生き様に触れてみるのも面白いですよ。
ちょっと人生観が変わるかもしれません。

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