裏庭 梨木香歩(新潮文庫)

ジブリ好きならたぶんハマる、不思議な素敵なファンタジー。
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昔、英国人一家の別荘だった洋館。世代を超えて様々な物語を紡ぎ出してきたこの洋館の「裏庭」に、主人公の少女、照美は入り込んでしまいます。
裏庭の世界は、世にも不思議な異次元世界。不思議なものとの出会い。不思議で危険な体験。そして、自分自身を見つめる旅。

照美の魂の成長と、世代を超えた「つながり」の恢復が大きなテーマになっています。
「千と千尋の神隠し」をもう少しだけ複雑な世界に仕上げた感じ、というのが一番ぴったりくる案内ですかね、個人的には。
#なんとなく日本の神話がモチーフになっている感じも似てるし。他にもいろいろと。

それにしても、日本人にもこんなファンタジーを書ける人がいるんですね。さすがは梨木香歩さん。
ちなみに本作品は、1995年に第1回児童文学ファンタジー大賞を受賞しています。おそらく他作品を寄せ付けない圧勝だったことでしょう。

この作品、非常に重層的な構造をしているファンタジーなので、大人でも十分満足できる深い内容になっています。僕も一回読んだぐらいじゃまだまだ消化しきれないぐらい、いろんなものが詰まった濃度の濃い物語。でも、だからといって、重々しい雰囲気は全くありません。むしろふわふわと清々しい空気が全体に満ちていて、とても気持ちがよい。そして最後は、ぽろぽろと涙がこぼれる・・ (;u;) あぁ、ホントに素敵。
#ちょっと傷ついたり落ち込んだりしたときには、また読み返したいな。

まあとりあえず、ジブリが好きな人は読んでみましょう♪特に「千と千尋」好きなら絶対に読むべし。

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