公開講演会「東工大の最先端研究」

東工大田町キャンパス(初めて行きました)で、一般の方向けの講演会を行ってきました。

今回の講演は「東工大の最先端研究」というシリーズ講演の一環として行ったもので、惑星科学、特に系外惑星に関する最新の話題を60分間たっぷり語ってきました。
100名を超える方に参加していただき、特別に会場外のモニター中継まで行っていただき、僕としても非常にやりがいのある講演会となりました。

一般講演というのは、(税金が投入された)研究の成果を広く公開するという意味でもちろん重要なのですが、みんなでサイエンスを”楽しむ”という点でもとても意義のあることだと思っています。

昨日の僕の講演を通して、惑星科学のおもしろさを少しでも多くの方に感じてもらえていたら嬉しいです。


以下に講演で用いた資料を載せておきます。

Sasaki 20120711

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スライドの最後でも簡単に紹介していますが、参考図書を以下に挙げておきます。
興味のある方はぜひ読んでみてください。


*参考図書*
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系外惑星発見の歴史に始まり、最新の観測成果から系外惑星形成理論まで詰め込んだ、盛りだくさんの内容になってます。特にスーパーアースに注目して書かれた本は他に例がなく、系外惑星に興味のある人には必読の一冊です。井田さんの熱い語りにグイグイ引っ張られて、最後まで飽きずに楽しく読み通せること間違いなし。


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系外惑星に関するあらゆる疑問に対して、理論と観測、そして”妄想”の3方向から答を提示してくれます。知らない世界を垣間見るという点でも、また自由な思考実験を楽しむという点でも、とても楽しめる一冊だと思います。理系の本が苦手な人でも大丈夫だと思います。


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理論屋さんと観測屋さんが、互いの得意分野を出し合って仕上げた一冊。クオリティ高いです。一般向けの書籍なので専門的な難しい内容はなるべくカットして書かれていますが、それでも系外惑星の理論と観測について最先端の話題はほぼ全て網羅されており、一通り勉強するのにはぴったりの本だと思います。

2 Comments

  1. 昨晩の講演、大変楽しかったです。

    会場では、東工大付属高校の女子学生の質問と、それに対する先生の応答に特に興味を覚えました。
    地球環境とは異なる条件下の惑星に地球上のものとは異なる生命体が存在している可能性があるかもしれないという視点は、特に面白いと感じました。若い世代がそのような視点を持って研究にチャレンジして欲しいと願っています。

    私自身は、米国の大学・大学院で加速器を利用したHeavy Ion-Atom Collision Physicsを専攻していましたが、現在は、特許の仕事に従事しています。

    物理の分野では、素粒子、宇宙物理学、天文学に、そして宇宙生物学(Astrobiology)にも興味を持っています。

    また、今回の講演を聴き、Habitable Planets (Habitable zone),Super-Earthという概念を通して、太陽系外惑星の探査を行う研究にも興味を覚えました。

    今年60歳になり、益々、科学のいろいろな分野に興味を持つようになりました。

    今回の講演内容を更に理解したく、再度、先生の講演を聴いてみたいと思っています。

  2. >鈴木茂さま

    お返事が遅くなってすみません!
    コメントは講演直後に読んでいたのですが、てっきりお返事したものだと勘違いしていました (><) ごめんなさい。 ご丁寧なコメントをありがとうございます。 惑星科学の分野にも興味を持っていただけたようで、とても嬉しいです。 還暦を迎えられてから、ますます多様な学問分野に興味を持たれたとのこと、素敵ですね! 惑星科学、特に系外惑星科学の分野は、天文学・生物学をはじめとした多様な学問分野が融合されて進化している非常に学際的な分野だと思います。 ぜひ今後も興味を持っていただき、また楽しんでいただければ嬉しく思います。 こうした多様な分野から様々な話題を提供するべく、オンラインサイエンスカフェを始めましたので、よかったらこちらもご視聴ください! http://titecheps.sakura.ne.jp/sciencecafe/

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