「箱の中」にいるのか「箱の外」にいるのか、それが全てのはじまり。
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アマゾン書評で圧倒的な支持を集めている啓蒙書。ずっと気になっていた本をようやく読みました。確かに良い本でした。高評価に納得。
本書の内容を一言でまとめると
「箱」という名の自己欺瞞の世界に入ってしまうと、自分を取り巻く全てのものが連鎖的に悪い方向へと進みだし、にっちもさっちもいかなくなるよ
ということ。つまり、心の平和を乱す原因は全て自らが選択した “自己欺瞞” の結果に他ならないということです。そしていったん自分が「箱」に入ってしまうと、周りの人もそれぞれの「箱」に入りだし、正のフィードバック的にどこまでも状況が悪化してしまうのです。
具体的に文章中のまとめを引用すると以下のようになります。
自分への裏切り
1. 自分が他の人のためにすべきだと感じたことに背く行動を、自分への裏切りと呼ぶ。
2. いったん自分の感情に背くと、周りの世界を、自分への裏切りを正当化する視点から見るようになる。
3. 周りの世界を自分を正当化する視点から見るようになると、現実を見る目がゆがめられる。
4. したがって、人は自分の感情に背いたときに、箱に入る。
5. ときが経つにつれ、いくつかの箱を自分の性格と見なすようになり、それを持ち歩くようになる。
6. 自分が箱の中にいることによって、他の人たちをも箱の中に入れてしまう。
7. 箱の中にいると、互いに相手を手ひどく扱い、互いに自分を正当化する。共謀して、互いに箱の中にいる口実を与えあう。
この負の連鎖を止めること、すなわち自分の小さな「箱」から脱出することが、心の平和、ひいては世界の平和を守る唯一の手段である、というのが本書のメインテーマとなります。
考えてみると当たり前のことなんですけどね、その当たり前のことをいかに「意識的に」実行できるかが重要なんですよね。そして、そのことに気づかせてくれる本書は、やはり正当なベストセラーになるだけの価値のある一冊だと言えると思います。
人間関係に悩んでいる人、いつも愚痴ばかりこぼしている人、自分の周りにはロクなやつがいないとイライラしている人、そして苦しいばかりでちっとも幸せな気持ちになれない人、その原因は全てあなたが「箱」に入ってしまったことにあります。本書を読んで、早くその「箱」から抜け出しましょう。
なお、続編として「2日で人生が変わる「箱」の法則」も出ています。こちらも負けず劣らずの良書。2冊合わせて読んでおきたいところです。
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