少年+娼婦→娼年。
そう、娼婦とは反対に、女性に体を売る少年の物語です。
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女性もセックスも退屈なものだ、と醒めた気持ちで毎日を送っていた20歳のリョウは、ひとりの女性との出会いによってその生活が激変します。
彼は娼年として仕事をこなしていく中で、性の多様さや奥深さを知り、新しい発見に満ちた新鮮な毎日を送ることになります。
人を愛するということ、セックスをするということ、その人を丸ごと受け入れるということ。
「仕事」として女性と向き合うからこそ、見えてくるものがあるのかもしれません。
読者にとっても、いろんな驚きや発見がある物語だと思います。
とても素敵な本です。
さて、本書はこういう重い(?)テーマを扱っている小説なわけですが、そこはやはり石田衣良。
軽めの優しい文体と、スムーズな話の展開によって、途中で立ち止まることなく最後まで一気に読ませてしまいます。
このあまりにサラッと読めてしまうところを、現代的ととるか表層的ととるか、あるいは天才的ととるか。
まあ難しく考えずにとりあえず読んでみるのが、石田衣良作品への正しい向き合い方なんでしょうね。きっと。
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NyamaLibrary
drunker’s high
はじめまして、生と申します。
トラックバックしていただき、ありがとうございました。
そして、個人的に同郷ということで親近感が湧きました(笑)
石田さんの作品はこれが初めてだったのですが、何の苦労も無くすんなりと読めてしまったのが印象的でした。性というものの捉え方が変わった気もします。
このようなテーマのものを、さらっと書いてしまえる石田さんの才能は凄いと思います!