イスラエルの行く末

先日イスラエルのシャロン首相がリクード党を離党し、中道派の新党を結成した。
はたして新党結成の真意はどこにあるのだろうか?

シャロン首相がガザ地区撤退を強行して以来、ガザ撤退に強く反発してきたリクード党内の対パレスチナ強硬派との対立は日に日に強まっていた。
今回の離党・新党結成は、そうした対立をうまく緩和させ、右派のリクード党・左派の労働党のそれぞれと適当な距離を置くことで、バランスの良い政治を行おうという狙いがあると思われる。

新党は、3月に行われる選挙でリクード党・労働党を抑えて第一党になる可能性が高いと言われている。
このまま無事に事が進めばまさにシャロン首相の思惑通りに政治が動くことになるだろう。

シャロン首相の政治目標は「恒久の平和」であり、中東和平計画を推し進めることも強調しているので、新党結成はイスラエルと中東諸国の将来を明るく照らすものになるかもしれない。

しかし、実際にはシャロン首相の真意がどこにあるのか、それは実は誰にも分からない。

抵抗勢力にもめげずに一方的なガザ撤退を独断で強行し、首相の身でありながら勝手に新党を結成して抵抗勢力を周囲から排除する。
国民からの人気は高いため、選挙で新党を勝利させることによって反対意見を押しつぶす(ことになるだろう、3月に)。

どこかの首相とやってることがまるで同じではないか。

両首相とも、調子に乗って馬鹿げた独裁政治を行わないよう願いたいものである。

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