波のうえの魔術師 石田衣良(文春文庫)

ある日突然株の世界に引きずり込まれた青年と、引きずり込んだ老人、そして彼らを取り巻く「社会の悪」との間で繰り広げられる、爽快豪快株式活劇(笑)
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おそらく株について詳しい人が読むと、そんな単純なものじゃない、と切り捨てられそうな部分も多々あるかとは思いますが、その微妙な素人さ加減が石田衣良らしくていいんですよね。
(そうそう、同著「アキハバラ@DEEP」なんかも実際のオタクが読むと納得できないところがきっとたくさんあるはず!)

あと、「うつくしい子ども」のときもそうでしたが、結構重大で深刻な社会問題を、あまり深刻さを感じさせない小説として描き出しているところもまたいいですよね。

このように複雑なテーマや問題を単純化してサラッと小説にしてしまうところは、やはり石田衣良特有の才能なんでしょう。

もちろんその分やや文章が軽くなってしまう点は否めませんが・・・。

#うーん、なんかこう、テレビゲームというかヴァーチャル・リアリティというか、そういう感じと言えばいいんですかねえ。
#ちょっとつかみどころがないんですよねえ。

いや、別にいいんですけどね。
面白いし、ハズレがないし、安心して作品世界にどっぷり浸かれるので♪

#全然違うけど、読後感は宗田理さんの「ぼくらの〜」シリーズに近いかなあ。
#まあここでいきなりこんなことを書いてもどうしようもないですけど (^^;

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乱読日記

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  3. そういうのがいいな、わたしは。
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