悪の対話術 福田和也(講談社現代新書)

以前このブログで紹介した悪の読書術と同じシリーズの、今度は対話術についての新書です。
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今回も根底にあるのは「全ての対話に対して意識的であれ」ということ。
イノセントで無垢であること(=みかけの善)を良しとする子供じみた価値観を卒業し、常に自分の言動に対して意識的になること(=みかけの悪)によって、人間的な成熟を図りよりよい対話術を身につけよう、というのが主題です。

そして結局、対話に対して意識的になるということは、とりもなおさず他人に対して好奇心を持つということであり、それは人間社会で他人と関わりながら生きていく中で最も重要なことの一つである、と論じています。

僕自身「悪の〜」シリーズも2冊目となり、福田氏の「悪」の発想がかなり身体に染みついてきました。
そして、最近では普段の言動に対して徹底して意識的になろうとしている自分に気付いて、ひとりで可笑しくなったりしています。

大人になるってこういうことかあ、としみじみ思ってみたり(笑

この新書は「意識的であること」を核としていますが、中身は具体的な笑える話がいっぱいで、気軽に読んでもかなり楽しめます。
お世辞の仕方、悪口の言い方から、社交について、あるいは話題の作り方まで、盛りだくさんの内容となっています。

知的に笑える新書をお求めの方、「悪の〜」シリーズはオススメですよ。

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