初めての DPS で久しぶりの英語口頭発表。ドキドキワクワク。
DPS 初日は registration と簡単な reception party だけで終了。2日目からいよいよ学会スタートです。僕の発表は5日目だったので、それまでに他の人たちの発表をたくさん聴くことができ、十分余裕を持って自分の発表に臨むことができて助かりました。
発表会場はこんな感じ。3つの部屋でパラレルに発表が行われるので、自分が興味のある部屋に行って好きな発表を聴くスタイルです。日本の惑星科学会は一部屋で全部の発表が行われるので、それと比べるとちょっと大きめの学会という感じです。
発表の最後にポスドクの案内があったり。他にも “winter school”(研究合宿的なもの)の案内もあったりして、研究内容以外の情報もちょこちょこ仕入れることができます。
全体を通して、今回の学会では特に大きなニュースになるような発表はありませんでした。系外惑星に関しても、これまでの観測結果のまとめや、新しい観測へ向けての準備段階の発表が多かったです。
一方で理論系は Nice モデルが中心で、まるで謎解きゲームのようにいろいろアイデアをくっつけては問題を「解決」してました。個人的にはどうしても違和感があるのだけれど、まあやってて楽しいのは確かだろうなあ。
あとちょっと意外だったのは、ガリレオ衛星やタイタンを含めた氷小天体についてのセッションがすごくたくさんあったこと。日本の惑星科学会とはずいぶん印象が違います。最近まさにこのあたりを研究している僕にとっては、とてもありがたい学会でした。
さて、それでは今回の僕の発表スライドを紹介します。内容は木星衛星系(ガリレオ衛星)と土星衛星系(タイタン)の作り分けについて、です。今回は発表時間が7分しかなかったので、分量的にはかなり少なめです。
口頭発表は久しぶりでしたが、発表自体は特に緊張もせず楽しくやることができました。発表時間もたぶんちょうど7分ぐらいだったと思います。
で、質問がたくさん出ました。発表終了後に一斉にたくさん手が上がると、やっぱり嬉しいものですね。
ただ・・・質問が聞こえない(汗)
発表前に知り合いから「スピーカーが聴衆の方を向いてるから、音がこっちに来なくて質問の声が聞こえにくいよ」と忠告されていたのですが、ホントにびっくりするぐらい声が聞こえない・・・。他のネイティブの発表者の人たちって、あんなに声が聞こえない状態でもちゃんと質問を聞き取れてたんですね、すごい。
でも「聞こえないよ〜」と困ってたら、座長(Morbidelli)が質問を僕の隣で繰り返してくれたので、なんとか答えることができました。こういうときに座長さんが優しい人だと助かります。ありがとうございました。
結局5人ぐらいから質問されて、セッション終了後もまた何人か質問に来てくれて、研究内容をしっかり宣伝できたのでよかったと思います。次は早く論文を publish して、もっとたくさん宣伝しなきゃな。
学会のもうひとつのイベント、ポスター発表。こちらも日本の学会とはちょっとばかり雰囲気が違いました。
ポスター会場はこんな感じ。会場の奥にコーヒー・紅茶とパン・お菓子などが用意されているのが嬉しい。結構空いた時間がたくさんあったので、ポスターもずいぶん見て回ることができました。
普段の日本のポスター発表と違った点は、「ポスターツアー」的なものがあったことです。各ポスターセッションの座長が順番にポスターを回って、そこで発表者が3分間ほど説明をするというスタイル。このツアーに参加すれば、もれなく発表者本人のまとめ説明を受けることができます。まあ悪くないシステムですね。
あともうひとつ、地元の中高生にポスター会場を開放していたのもおもしろかったです。毎日中高生がクラスごと(かな、たぶん)にまとまってやってきて、中高生向けの発表を聴いたり、ポスターを自由に見て回ったりしてました。
こんな感じでわらわらと。クラス単位でやってくるので、一気にひとだかりができます。アジア人が珍しいのか、僕たちには「一緒に写真を撮ってください」のお願いが多く、写真を撮られまくりました(笑)
子供たちに研究や学会の雰囲気を感じてもらうのは、個人的にはとてもいいことだと思います。日本でもこういう試みがどんどん広がっていくといいですね。(ちなみに天文学会では高校生を巻き込んでのセッションも組まれていて、けっこう盛り上がっています)
一緒に行った学生さんたちのポスター発表も無事に終わり、みんな有意義な学会が過ごせたと思います。DPS はサイズ的にもちょうどいい感じだし、かなりいろんな国から研究者が集まってきているので、なかなか素敵な学会でした。来年からも続けて行ってみようかな。
DPS2009@プエルトリコ(5)プエルトリコ観光 へ続く。
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