天使の骨 中山可穂(集英社文庫)

「猫背の王子」の続編。
王寺ミチルのその後です。
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相変わらずミチルは強烈な個性を放って読者を虜にしてくれます。

デビュー作の「猫背の王子」のようなドライブ感はやや抑え気味になっていますが、中山可穂作品の特徴である印象的な言葉や文章がいたるところでサラッと現れ、そのたびに心をわしづかみにされなかなか次の文章へ進めません。
あまりのつらさに何度もページをめくる手が止まります。
そして心を落ち着けてから、覚悟を決めてから、また再び読み始めます。

このつらさこそ、まさに中山可穂文学の醍醐味ですね。

今回も王寺ミチルに泣かされ、惚れさせられ、引きずり込まれ、連れ回され、完膚無きまでに叩きのめされます。
でもそれがまた快感だったり(笑

いま王寺ミチルはどこで何をしているのでしょうね。
早く三作目でさらに魅力的になったミチルに再会したいです。

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