ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法 福田和也(PHP研究所)

先日はビジネス書に特化した読書法についての本(「レバレッジ・リーディング」本田直之)を読んだので、今度は文芸評論家である福田和也氏の読書法の本を読んでみました。
(あ、実際には「読む」ことだけじゃなく「書く」ことについてもしっかり書かれています)
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大量の本という媒体から自分に必要な情報を効果的に引き出す、という基本哲学は同じなので、ホントはわざわざ2冊とも読む必要なんてないのかもしれませんが、でもそこにはやはり好みの問題も関わってくるので、読み比べてみることは大切です。

同じようなことが書いてあるはずなのに、書き手が違うと印象がだいぶん違うんですね。
ビジネスマンの本田氏に言われても納得できなかったことが、福田和也に言われると「なるほど」と思ってしまったりするわけです。

ほんのちょっとの違いだったりするわけですが、例えば

「メモを取るのは、一応通読をして、あるいは必要な部分を読みきってからにした方がいいのです」
「読むことと、書くことは、どうしても生理的なシステムが違うので、読むことを中断して書いていると、集中力が途絶えてしまう」

なんていうアドバイスは、おそらく本田直之氏には書けない。
というのも、本田氏が読むのは全てビジネス書であって、文学のように文章がある固有のリズムを持っていて読者もそれに乗っていく必要があるような本については、きっと理解できないからです。

こういう本当にちょっとしたところで ー そのアドバイスが効果的かどうかは別としても ー その方法論を受け入れられるかどうかが大きく影響されてしまうんですね。
難しいものです。

ということで、あまりにも無味乾燥なビジネス書に耐えられない人には、本書の方をおすすめいたします。
「もの書きのプロ」という特殊な人種の生態についてもいろいろ書いてあるので、暇つぶしに読んでもけっこう楽しめる本ですよ☆

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アウトプット。
人生を成功に導く読書術! 〜おやじむしの3分書評〜

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