IRAFインストール

後輩が観測データを解析するのに、自分のノートに IRAF(データ解析ソフト)をインストールしたいということだったので、半日かけてインストール作業を行いました。

リナックスをインストールするまでが結構めんどうでしたが、IRAF 自体のインストールは何度もやっているので比較的サクサクっと。
それでもリナックスのバージョンが上がっていることもあって、少しだけ問題も発生。
せっかくなのでログを残しておくことにします。

*以下、# はrootのプロンプト*

1. ファイルのダウンロード

まずファイル取得用のディレクトリを作成
#mkdir /opt/IRAF

IRAFのパッケージをダウンロード
 ファイルの取得先: http://iraf.nao.ac.jp/iraf/ftp/iraf/v212/PCIX/
 ファイル名:as.pcix.gen.gz、ib.rhux.x86.gz、nb.rhux.x86.gz の3つ
 上で作ったディレクトリ /opt/IRAF にダウンロード

2. インストールの準備

iraf アカウントを作成
#useradd iraf

上のディレクトリに移動
#cd /opt/IRAF

各種ディレクトリの作成、及びファイルの展開
#mkdir iraf
#cd iraf
#tar xzpf ../as.pcix.gen.gz
#cd ..
#mkdir irafbin
#mkdir irafbin/bin.redhat
#mkdir irafbin/noao.bin.redhat
#mkdir irafbin/bin.linux
#mkdir irafbin/noao.bin.linux
#cd irafbin/bin.redhat
#tar xzpf ../../ib.rhux.x86.gz
#cd ../bin.linux
#tar xzpf ../../ib.rhux.x86.gz
#cd ../noao.bin.redhat
#tar xzpf ../../nb.rhux.x86.gz
#cd ../noao.bin.linux
#tar xzpf ../../nb.rhux.x86.gz

シンボリックリンクを作成
#cd /
#ln -s /opt/IRAF iraf

/opt/IRAF 以下の全てのファイルを iraf 所有にする
#cd /opt
#chown -R iraf IRAF

iraf の設定を書き直す
#vi /etc/passwd
一番下に iraf に関する行があるので、以下のように書き直す
/home/iraf → /iraf/iraf/local
bash → csh

以上で準備は完了

3.インストール

インストールする
#cd /iraf/iraf/unix/hlib
#./install
質問がたくさんあるが、全てリターンキーを叩き続ければOK
もし「Failure」や「Warning」が表示された場合は、書いてある指示に従うこと

エラーを全て潰したら、インストールが成功するはず

4.実行!

自分のアカウントでログインして、環境を整える
#su takanori(例)
$mkiraf
ターミナルを選択させられるので、xgterm を選択する

いざ、実行!
$cl

これで IRAF の世界へ
プロンプトが
cl >
に変わる。こっちの世界に戻ってくるには
cl > logout

このままでは画像が表示されないので、次に ds9 をインストールする

5.ds9 のインストール

ds9 のパッケージを拾ってくる
落ちてる場所: http://phe.phyas.aichi-edu.ac.jp/~cyamauch/pl2_pkg.html
ファイル名: ds9_v2.0.tgz
「科学技術」のコーナーに置いてあるので、自分のホームディレクトリにダウンロード

展開する
#cd
#tar xzpf ds9_v2.0.tgz

ホームディレクトリに usr/ ディレクトリが作成され、その一番奥に実行型ファイル ds9 がある。実行すれば ds9 が立ち上がる
このバイナリファイルを /usr/local/bin に置いておけば、 “ds9” がコマンドになるので便利

6.xgterm のインストール

xgterm の入っているパッケージを拾ってくる
落ちてる場所: ftp://iraf.noao.edu/iraf/x11iraf/
ファイル名: x11iraf-v1.3.1-bin.linux.tar.gz

展開する
#tar xzpf x11iraf-v1.3.1-bin.linux.tar.gz

ホームディレクトリにいくつかディレクトリが作成され、その中の bin.linux/ ディレクトリの中にあるバイナリファイル xgterm を実行すれば xgterm が立ち上がる
これも /usr/local/bin に置くと便利

ここでリナックスのバージョンが新しい場合、ライブラリの名前でエラーが出るのでシンボリックリンクを張って対処する
#cd /usr/lib
#ln -s libncurses.so.5 libncurses.so.4

以上で全て終了です。
ds9 を立ち上げ、xgterm 上で $cl をして IRAF を始めると、画像が ds9 上に表示されます。

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