クラリネット症候群 乾くるみ(徳間文庫)

またまた来ました乾くるみ。今回はどんなトリックで楽しませてくれるか。
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あの「イニシエーション・ラブ」「リピート」で日本中の読者をひっくり返らせた乾くるみの新刊が出ました!今回は長編ではなく、中編作品の2編組。

「マリオネット症候群」
     と
「クラリネット症候群」

前作までとはまたひと味違った、乾くるみの世界が楽しめます。彼の小説のファンになっちゃった人は、迷わず買っとくべし。
#あ、ちなみに乾くるみさんは男性です。
#かわいい女性作家を想像していた方、残念でした。(←僕もそのひとり)


さて内容ですが、相変わらずのセンスの良さが光ってる良品です。ただインパクトの点から見ると、これまでで一番弱いでしょうか。もちろん「イニシエーション・ラブ」が異常でしたからね、その後の作品がやや霞んで見えてしまうのはある意味しょうがないけど。あと、中編ということで作品そのものが比較的短い作りになっているので、大きな構築物が音を立てて崩れ落ちるようなそういう衝撃が無いのもちょっと残念でした。

ただしその分コンパクトにまとまっているので、まるで良質の “現代落語” を聞いているようで、その心地よさは乾くるみの新たな魅力発見!となるかもしれません。この手の話がツボに入る人には、「イニシエーション・ラブ」以上に楽しめる作品かも?まあ好きずきなのでそこらへんはなんとも言えませんが #あっ、逃げた。


う〜ん、なんか微妙な読書日記になってしまいましたが(笑)、いずれにしても前作で乾くるみにやられちゃった人は迷わず買っておきましょう。あれだけの衝撃を経験させてもらえたのだから、しばらくは恩返しの意味も込めて彼の作品を読み続けてあげてもいいでしょ? ;-)

ちなみに僕は表題の「クラリネット症候群」よりも「マリオネット症候群」の方が断然好きでした。みなさんはどちらがお好きですかー?

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2 Comments

  1. 今日アマゾンで再購入したリピートが無事に届きました。
    私もリーピトして読み直すという変な状況です。
    でも、赤い長靴をまだ全部読んでないので、その後ですね。
    この新作も楽しみです。

  2. >FUさん

    読書をリピートすると、なんだか時間(日時)の感覚が変になりそうですね。
    また本が無くなってしまわないうちに、早めに「リピート」読んでくださいね〜 (^^)/

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