いっぱいあって困るんだけども。とりあえず10冊リストアップ。
先日このブログで書いたとおり、今月は再読月間。
・できれば新しい本を買うのはやめる
再読したい良書が手元にたまっているので、しばらくは新しく本を買うのをやめて、それらを繰り返し読むことに集中する。新刊に踊らされるな、読むべき本はすでにここにある。
ということで懐かしい本をたくさん読み返しているわけですが、以前に読書日記を書いていた本の中にも再読したい本がたくさんあるので、それらをちょっとばかり振り返り。以下にリストアップしておきます。どれも再読に耐えうる素敵な本ばかりだと思うので、まだ読まれてない本がある方はぜひ手にとってみてください♪
#当時の読書日記へのリンクも張っておきます♪
西の魔女が死んだ 梨木香歩(新潮文庫)
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また泣きました。
もう5回目ぐらいでしょうか。
何度読んでも、最後に爽やかな清々しい涙がこぼれる、そんな素敵な物語です。
読書日記を読み返してみる → http://sasakitakanori.com/archives/78
猫背の王子 中山可穂(集英社文庫)
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「自分とセックスしている夢を見て、目が覚めた。」
印象的な書き出し、印象的な表紙写真、印象的な登場人物。
とにかく強力なインパクトを持った作品です。
読書日記を読み返してみる → http://sasakitakanori.com/archives/103
新しい文学のために 大江健三郎(岩波新書)
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基本的には文学の方法論という形で議論がなされていきますが、その根底にあるのは
「文学は根本的に人間への励ましをあたえるものだ」
という考え方。
本書の読者は、文学を読むこと・書くことと、ひとりの人間として生きていくこととの関係をいやでも問い直すことになるでしょう。
読書日記を読み返してみる → http://sasakitakanori.com/archives/118
朗読者 ベルンハルト・シュリンク(新潮文庫)
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ナチスドイツが残した負の遺産の処理に苦しむ戦後ドイツを背景に、不思議な恋愛関係が描かれます。
そして「戦後」を抱えたドイツの複雑な状況は、ふたりの小さな恋を劇的なドラマの奔流へと引きずり込んでいきます。全く読者を飽かせることなく、最後の1行まで一気に読み進めさせる力を持った作品だと思います。
読書日記を読み返してみる → http://sasakitakanori.com/archives/184
流しのしたの骨 江國香織(新潮文庫)
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まだ未読の作品も多いのでこれから評価が移り変わることもあるかもしれませんが、すくなくとも現段階で言えることはただひとつ
「江國香織は天才である」
読書日記を読み返してみる → http://sasakitakanori.com/archives/216
論文捏造 村松秀(中公新書ラクレ)
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シェーン事件というひとつの事件を通して、現代の科学界の問題と課題をくっきりと浮かび上がらせます。
全ての研究者が読むべき本だと思います。
そして日本でも論文捏造問題が頻発している今日、研究者以外の方にもぜひ本書を通してこの問題の本質を理解していただきたいと思います。
読書日記を読み返してみる → http://sasakitakanori.com/archives/236
白夜行 東野圭吾(集英社文庫)
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圧巻です。
850ページという巨大作品ですが、全く長さを感じることなく最後まで読み切れる秀作です。本書が東野圭吾の最高傑作だと言われるのがよくわかります。
読書日記を読み返してみる → http://sasakitakanori.com/archives/273
ホリー・ガーデン 江國香織(新潮文庫)
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相変わらずゆるゆると流れる時間の中に、濃密にエッセンスを流し込み、それを見えなくなるまで全体にゆったりと溶け込ませる。
この巧さ、大胆さ。
一見直感的な文章でありながら、確かな意識のもとで描かれた彼女の文章には、毎度の事ながら完璧にやられます。
読書日記を読み返してみる → http://sasakitakanori.com/archives/281
新釈雨月物語 新釈春雨物語 石川淳(ちくま文庫)
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「雨月物語」に対して相対的に存在感の薄かった「春雨物語」が、最後に「樊噲(上・下)」を配することにより、ぐっとその重みを増す。
二大物語としての両輪がしっかりと地を捉え、文学が美しく立ち上がる瞬間を、ぜひ感じてみてください。
読書日記を読み返してみる → http://sasakitakanori.com/archives/376
カラマーゾフの兄弟 ドストエフスキー(光文社新書)
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もはやどこまでがドストエフスキーの思惑通りなのかわからなくなるほど、様々な読み方をなされてきた作品ですが、未だに新しい読み方や妄想を受け入れ続けているのには脱帽です。特に911テロ以降、テロル文学としての「カラマーゾフの兄弟」が注目されたりもしてますし。どんだけ懐広いんですかね。ホント恐れ入ります。
読書日記を読み返してみる → http://sasakitakanori.com/archives/806
みなさんいかがでしたか?この中から1冊でも気になる本を見つけてもらって、新しい本との出会いを楽しんでもらえると嬉しいです。
白夜行は幻夜を読む時、読み直しました。
本当に圧巻ですよね。
3部が出ないか期待してるんです。
江國氏の作品も何度も再読出来そう…
>FUさん
3部が出るとまた読み返すことになりそうですね (^^;
もちろんそれが楽しみだったりするんですけど♪
江國さんの作品は本当に何度も何度も読んでいます。
そして読み返すたびにくらくらしてます。
もはや一種の中毒です(笑